吉田茂


吉田茂
「君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。
 きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。
 しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。
 言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、国民や日本は幸せなのだ。
 どうか、耐えてもらいたい」



(昭和三二年二月、防衛大学第一回卒業式にて)